News:ニュース速報 2002年3月8日 05:42 PM 更新

世界最速の多目的スパコン「地球シミュレータ」,11日に運用開始

 宇宙開発事業団と日本原子力研究所,海洋科学技術センターは,多目的用としては世界最速のスーパーコンピュータ「地球シミュレータ」の運用を3月11日に始める。


 地球シミュレータは,当時の科学技術庁が1998年度にスタートした計画の一環。“バーチャル地球”を作ることで地球温暖化やエルニーニョ現象など,地球規模の環境変動を解明・予測するのが目的だ。

 海洋科学技術センター横浜研究所内のシミュレータ棟(3250平方メートル)に設置された。NEC製の1CPU当たり8GFLOPSのベクタープロセッサ8個を1ノードとし,640ノードを接続。最大40T(テラ)FLOPSと多目的用途しては世界最高の計算速度を実現した。

 プロセッサは0.15μメートルの銅配線プロセスで製造され,約6000万トランジスタを集積。計算ノード内のメモリは16Gバイト,システム全体では10Tバイト。NEC製ベクタースパコン「SX」シリーズ用に開発されたUNIXベースOS「SUPER-UX」を超大規模システム向けに強化・拡張して使用する。プログラム開発環境として,自動ベクター化・自動並列化を行うFortran90/HPF/C/C++コンパイラなどが利用できる。

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