凸版印刷は6月23日、有機ELディスプレイを開発する英Cambridge Display Technology(CDT)と、フルカラー有機ELディスプレイの共同開発契約を結んだと発表した。2007年に大型TV向けディスプレイの実用化を計画している。
CDTの高分子有機EL技術と、CDT傘下の英CDT-Oxfordが持つ光電子材料「デンドリマー」の技術をベースとし、凸版の印刷技術も活用。課題となる長寿命化は、液晶TVと同等レベルの450nitで、輝度半減寿命6万時間の達成を目指す。
12インチ/VGAクラスの試作ラインを10億円を投じて凸版の総合研究所内に設ける。
凸版はCDT-Oxfordの前身の旧Opsysとデンドリマーを使った有機ELの共同開発を進めてきた(関連記事参照)。その後CDTがOpsysの経営権を取得し、凸版はCDTに出資。今後は3社の共同開発体制で早期実用化を図る。
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