警察庁は8月5日、2004年上半期に知的財産権侵害で摘発した事件は187事件、逮捕者は230人だったと発表した。インターネットオークションなど、ネットワークを悪用した事件が増えている。
全体のうち、135件が偽ブランド品の販売などの商標法違反事件だった。PCソフトの海賊版などを販売した著作権法違反は52件。会社員や学生など、一般のPCユーザーが作成・販売したケースが約6割を占めた。また全体のうち61件がネットワークを使った事件で、その8割がネットオークションを悪用したブランド品・海賊版の販売だった。
著作権法に基づく公衆送信権を侵害した事件が3件。5月、ゲーム情報サイト「gameonline」に市販ソフトのゲーム画面を無断公開していたとして会社員が逮捕された事件が含まれる(関連記事参照)。
前年同期の知的財産侵害事件は141件。うちネットワークを利用した事件は38件だった。
「参考」としてWinny開発者の逮捕・起訴を掲載。「同ソフトを開発した大学院助手が、同ソフトが不特定多数の者により著作権を侵害する情報の送受信に広く利用されていることを認識しながら、それを認容し、あえて前記2人にダウンロードさせて提供し」と容疑を説明している。
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