ソニーとソニー・ディスクテクノロジーは8月31日、映画など記録済みコンテンツ用のBlu-ray Disc ROM(BD-ROM)原盤製造装置「PTR−3000」を共同開発したと発表した。ソニー・ディスクテクノロジーが今秋から受注開始する。
低コストで安定した原盤製造が可能な装置。設置場所は従来の5分の1のスペースで済むという。DVD-ROMの原盤も製造できる。
原盤のカッティング工程には、波長405ナノメートルの青紫色半導体レーザーの熱記録方式を利用した「フェーズ・トランジション・マスタリング(PTM)微細加工技術」を採用し、安定した微細加工が可能になった。
従来のガラス原盤とフォトレジストの代わりに、シリコンウエハーと無機レジストを採用。前処理や導電化処理などが不要なったため、製造工程数は11工程から5工程に減った。
また、ソニー・ディスクテクノロジー静岡事業所に続くBD-ROM一貫量産試作ラインの第2弾を、米インディアナ州テラホートに設置するとしている(関連記事参照)。
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