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誰でも使える「簡単」「確実」なバックアップツール「Recover Pro 2004」発表

サーバマシンは専門部署が手厚く管理しているが、現場で酷使されるクライアントPCは重要なデータ満載なのに、バックアップもなおざりに。その問題を解決するのが、BIOSベンダーのフェニックスが開発したバックアップツールだ。

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 BIOSの大手ベンダーであるフェニックステクノロジー(以下 フェニックス)が、BIOSと機能を連動させたリカバリツール「Recover Pro 2004」を発表した。

 Recover Pro 2004はクライアントPCのユーザーがバックアップ作業を簡単、かつ確実に行えるよう、機能を絞ったデザインがなされている。

 フェニックスは、IDCの調査データを示しながら「企業の営業活動で利用されるデータの60%がクライアントPCに保存されているが、専門部署はクライアントPCまで手が回らず、現場のユーザーは複雑面倒なバックアップ作業を嫌がって行わない」と、クライアントPCに保存されたワークデータの喪失リスクを説明。

 PCの操作に不慣れなユーザーでも操作を負担に感じないように、Recover Pro 2004はデータをすべてバックアップする「完全バックアップ」、差分をバックアップする「クイックバックアップ」、保存データのリストアを行う「コンピュータの復元」のみが用意されている。

 バックアップ作業はワンクリックで、復元作業もリカバリポイントの選択など3クリックで完了する。完全バックアップで保存できるのは1世代のみだが、復元用CD、もしくはDVDメディアを作成して複数世代の復元データを保存することも可能。なお、Recover Pro 2004側では保存作業のウィザードを用意しており、実際の保存処理はユーザーが所有している書き込みソフトを使うようになる。

 BIOSベンダーが開発したリカバリツールだが、Recover Pro 2004のプログラム本体はHDDに確保された容量400Mバイトほどの専用パーティション領域に格納される。ここはBIOSのブートプロセスのみがアクセスできる領域で、cME Protection Driversによってウィルス攻撃や誤操作による復元データの削除から保護されている。

 通常動作の場合はブートプロセスからWindowsが呼び出されてOSが起動するが、ブートプロセスで問題を検出すると、cMEに格納されているRecover Pro 2004を呼び出して自動で復元作業を行う。


BIOSのブートプロセスは正常起動のときにWindowsを呼び出し、異常を検知するとRecover Pro 2004を起動して復元処理を行う


ディスク管理ツールでパーティションを表示するとcMEの領域がリストされる。このパーティションを削除しようとするとこのようにエラーが表示され実行できない


cME領域に格納されたツールはBIOSにある「cME Console」から操作することも可能

 Recover Pro 2004の販売形態は、PCへのプリインストールやSI、ディストリビュータへの出荷がメインになる予定。エンドユーザー向けのリテールパッケージは

流通形態も含めて模索中の段階。ただ、価格イメージは5000円以下となるように調整しているという。

 フェニックス以外のBIOSを使っているシステムでも、Recover Pro 2004のバックアップ機能を利用できる。ただし、BIOSと連動しているデータ保護機能が利用できないなど、一部の機能に制約がかかる。また、すでにインストールされているリカバリツールのうち、MBRを利用するものは干渉する可能性があると、フェニックスでは説明している。

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