ジャストシステムは10月31日、来年発売予定の「一太郎」「花子」新製品について、松下電器産業による特許訴訟の対象となった機能を「問題がない形」(浮川和宣社長)に変更したことを明らかにした。
訴訟では、「バルーンヘルプ」機能をオンにするボタンにマウスのイラストが入っていたため、これが松下が特許を持つ「アイコン」に当たるとされた。9月の知財高裁判決は松下特許を「無効とすべきもの」として松下の請求を棄却。その後ジャストの逆転勝訴が確定した。
ジャストは3月、従来製品のヘルプモードボタンのデザイン変更ツールを配布していた。訴訟自体は勝訴したが、浮川社長は「小さなマウスのイラストなので、なくても操作に影響はない」とし、今後も新デザインに統一する方針だ。
都内で開かれた「一太郎2006」「花子2006」発表会で、浮川社長は「ジャストシステムは一太郎がベースだという思いを強くしている」と新製品への期待を語った。訴訟を振り返り、「売り上げにはプラスの面もあった。マイナスもあったが、トータルでは影響はなかったと考えており、今後もないだろう」と話した。
関連記事
- 「一太郎」訴訟、ジャスト勝訴が確定 松下控訴せず
ジャストシステムと松下が争っていた、「一太郎」などのアイコン特許に関する訴訟で、ジャストの勝訴が確定した。 - ジャストが逆転勝訴 「一太郎」アイコン訴訟
ジャストシステムの「一太郎」「花子」に特許を侵害されたとして、松下電器産業が両ソフトの製造販売差し止めなどを求めた訴訟の控訴審判決は、両ソフトによる特許侵害を認めた一審判決を取り消し、ジャスト側が逆転勝訴した。 - 「一太郎」ヘルプボタンデザイン変更モジュール公開へ
ジャストシステムは、「一太郎」「花子」ヘルプモードボタンのデザインを変更できるモジュールを公開する。松下との特許紛争に対応した措置。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.