その場にいる人同士で会話がはずむようフォローをしてくれるロボット「MeetBall」が、NTTグループの展示会「コミュニケーションEXPO」(東京国際フォーラム、12月20日〜22日)に出展されている。
天井からつり下げるロボットで、直径約35センチの丸いボディに、PCとプロジェクター、カメラを装備。発言者それぞれが装着したマイクやヘッドフォンと接続し、発言の頻度や内容を音声認識機能で判別しながらフォローを入れる。
体験デモでは、全国の県庁所在地を言い当てる「古今東西」を行う。参加者が答えに詰まると、MeetBallのプロジェクターが県庁所在地に関連する映像を机上に投影してヒントをくれる。
1人でずっと話している人を割り出し、ヘッドフォンから「話しすぎですよ」などと注意を呼びかけてくれる機能も装備した。「会議などでだらだらしゃべる人を制止するのは難しいが、ロボットが言えば角が立たない」(説明員)。横を向いて2人だけでしゃべっている人がいれば、全員で会話するよう促すこともある。
発言に難しい単語が出てくれば、その意味をテーブルに投影して会話をスムーズにしたり、会話が止まれば次の会話のヒントとなる映像を投影する、といった使い方も想定するが、実用化はまだまだ先という。
情報が雪のように降ってくる
MeetBallと同じハードを使い、手のひらに“情報が降ってくる”「Information Snow」も開発した。ハードの下で手のひらを広げるとセンサーが検知し、さまざまな形の光を投影する。
デモでは、炎や木などの形の光を2種類、手のひらに投影した。炎の形が2つ投影されれば花火に変化するなど、2つの光の組み合わせによって異なる形の光が生成される。
「手のひらは人間の一番近くにあって、ディスプレイとしても使えるもの。そこに情報を投影できれば注目度も高まる」と説明員は話し、広告媒体としての活用を見込む。例えば、手のひらにラーメンの形や「10%OFF」といった文字を投影し、しばらく見ているとラーメン屋の方向を指し示す、といった使い方だ。
「これは夢のような話だが、例えばスーパーで手を差し出すとブリと大根の映像が出てきて、しばらく経つとブリ大根の映像に変わる――というのができたら面白そう」(説明員)
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