ザッピングや早送りを禁止して、CMを強制的に視聴させる技術の特許を蘭Philips Electronicsが出願していたことが明らかになった。
同社は2003年に米特許商標庁に「広告表示中のチャンネル切り替えを防止する装置と手法」と題した特許を出願した。この出願書は先月末に公開された。
この手法と装置にはビデオ再生機器の広告コントローラが含まれ、このコントローラは視聴者がCM放送中にほかのチャンネルに替えられないようにし、録画された番組のCMを早送りしてスキップできないようにすると出願書には書かれている。視聴者は、料金を払えばCM中のチャンネル切り替えや早送りができるという。
Philipsはこの発明の背景として、視聴者が録画した番組を再生する際にしばしばCMを早送りしている点を挙げている。また視聴者がリアルタイムで番組を視聴する際に、CM中にほかのチャンネルに切り替えることが多いとも指摘している。
「これは放送局にとって望ましくない。番組とともに放送される広告からの収入で番組制作費をまかなっているからだ。このため、視聴者が広告表示中にほかのチャンネルに切り替えるのを防ぎ、広告の早送りを防ぐビデオ再生システムへのニーズがある」(出願書より)
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