「Google消失」はBig Daddyのせい?(2/2 ページ)
突然URLが表示されなくなったり、多数のサイトが消失したり――ここのところのGoogleのトラブルの原因は新しいデータセンター「Big Daddy」への移行に伴うもののようだ。
一連の混乱に関してもう1つ注目すべきは、Googleのエリック・シュミットCEOがNew York Times紙に語った、同社の「サーバの危機」に関するコメントだ。同氏の発言からは、Googleがデータストレージを増強しているとの見方もできる。これも、インデックスをめぐる問題の説明となる。
さまざまな憶測が飛び交うなか、Googleの高名なエンジニアも混乱をほぼ認めるような発言をしている。だが、この件に関するコメントをGoogleに電子メールで求めたものの、すぐに返答は得られなかった。
Big Daddyについて知られている情報の多くは、Googleのエンジニアであるマット・カッツ氏によるものだ。同氏は時折、自身のブログにこの件について記している。Googleの広報担当者も、最近の問題に関して問い合わせてきたある記者に対し、カッツ氏のブログを紹介したという。
カッツ氏のブログでは、3月27日のコメントがしばしば引用されている。これは、Googleに関する苦情が最初に殺到した際に掲載されたものだ。その中で同氏は、Big Daddyは既に完全に導入されていると述べ、この先、どのように「安定」していくかを説明している。
さらにカッツ氏は、Googleの定位置から外されたサイトも数日以内に再びインデックスに復活するだろうと指摘している。
一方、Press Dayは「Google Health」のデビューに関する噂で持ちきりだった。Google Healthは、より限定的な話題にフォーカスした検索エンジンとして、Googleが提供する何十種類もの検索エンジンのうちの1つだ。
Googleの広報担当者は先ごろ、この機能をテストしていることを認め、電子メールで次のように語っている。
「われわれは、健康関連の検索結果をいかに向上させるかも含め、健康分野に関してさまざまな研究を行っている。今の段階では新たに発表することはない」
また、GoogleがコンピュータメーカーDellとの提携による成果を何か発表するのではとの憶測も流れている。
さらには、GoogleがGoogle Talkインスタントメッセンジャー向けに、より高度なインターネット電話サービスを発表する可能性も噂されている。インスタントメッセージング(IM)システムにとってVoIPは絶対条件だが、Google Talkはその点で競合他社よりも大きく後れを取っている。
MicrosoftのMSNは最近、より高度な電話機能を備えたIMシステムの新版を発表しており、Yahoo!もまた、アップグレードのたびに電話機能へのフォーカスを強めている。そのため、Googleにとっては競争上のプレッシャーが確実に高まっているはずだ。
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