すでにのべ900万人弱が登録しているというブログというメディア。しかし作っただけで更新されていない……というブログは数多い。どうやったらブログを書き続けられるのか。自ら6つのブログを更新し続ける、サイバーローグ研究所の大橋悦夫氏がその極意を話した。
「ブログは勢いだけでは続かない。1カ月くらいで止めてしまう方が多い」。「シゴタノ!」「格言日記」など複数のブログを運営する大橋氏は、システマティックにブログを継続する方法を実践している。毎日ブログをつけ続ける3つの秘訣はどのようなものか。
生活の中に“ブログを書くこと”を組み込む
「生活の中に組み込めば、歯を磨くようにブログを書ける」(大橋氏)。毎日行う習慣に相乗りさせれば、ブログを書くことが当たり前になる。
さらに自分のスケジュールの中に“ブログを書く時間”を確保してしまうのがコツだ。大橋氏はメールソフト「Becky!」のリマインダー機能を使い、ブログ執筆を促すように仕組みを作っている。「指定した時間がくると、(PC上で)ブログのテンプレートが開く。こうなると書かざるを得ない」
ブログのテーマを“ネタ帳”に書きためる
「何かを思いついたら、ネタ帳であるYahoo!ノートパッドに書きためる。これが貯まったらブログの部品として切り貼りして使う」(大橋氏)
ネタ帳を充実させるポイントは2つある。1つは、単語ではなく、3〜5文くらいの文章を書くということ。大橋氏はこのアイデアの提唱者である梅棹忠夫氏にならい、これを「豆論文」と呼ぶ。
2つ目は「TPOV」形式で書くことだ。TPOVとはTeachable Point of Viewの略で、「人に教えることができる視点」、つまり「人に語れるちょっとしたコツ」のことを指す。
身近なことで“しっくり”くるテーマにする
最後にブログを継続するためにはテーマ選びも重要。しかし最初に厳選するというよりも、「とりあえず書いてみる」ことを大橋氏は勧める。一週間書いてみて、日曜日に読み返す。すると繰り返し登場する話題があるはず。こうした「週記」を行うことで、自分のブログを一段上の「鳥の視点」で見ることができるようになる。
ちなみに、最近もてはやされるアフィリエイトプログラムは、ブログのモチベーションアップにはあまりつながらない。「アフィリエイトでがっぽり! と始めたブログは、まず続かない」。よほどがんばっても月に数百円がいいところだからだ。それよりも、ブログで紹介した本が売れる、ブログに共感して薦めた本を読んでくれることのほうがモチベーションアップにつながるという。
「楽しいからやる、癒されるからやる、仕事に役立つからやる」。続くブログには、こうした観点が必要だ。
関連記事
- 睡眠よりブログ、新聞よりネット
寝る暇がなくてもブログを書き続けるのは、自分をリセットできるから。ネットニュースでネタを仕入れ、ポッドキャストで発信し、はてなキーワードで評判を知る。すべては、信じる音楽のため。 - 「メールは読まずに想像」「ブログ=付録?」――室井佑月のちょっと変わったネット生活
Macを6台も持っている室井さんだがメールが大の苦手で、アドレス帳も使えない。ネットにもあまりいいイメージはなかったが、ブログにはハマった。 - ブログ読者、多いのは「35〜49歳」
ブログのアクセス数は継続的に上昇中。35〜49歳が特に注目──ビデオリサーチインタラクティブの調査で、こんな結果が出た。 - SNSは716万人、ブログは868万人――総務省調査
総務省は4月13日、3月末現在のSNSとブログの登録者数を発表した。SNSが716万人、ブログが868万人だった。 - ブログが、電車に乗る、という新サービス
ブログが電車に乗って記事内容をおしゃべりする、という不思議なWebサービスが始まった。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.