ソニーリテール事業「スタイリングライフ」が発足
ソニーは、「ソニープラザ」などのリテール事業を傘下とする持ち株会社「スタイリングライフ・ホールディングス」を設立し、日興プリンシパル・インベストメンツに株式の過半を譲渡した。
ソニーは6月7日、「ソニープラザ」などのリテール事業を傘下に置く持ち株会社を設立し、日興プリンシパル・インベストメンツ(NPI)に株式の過半を譲渡したと発表した。ソニーはエレクトロニクス事業への集中の一環として、リテール事業の分離方針を打ち出していた(関連記事)。
5月、ソニープラザを運営するプラザスタイルなど、リテール6社を傘下にする持ち株会社「スタイリングライフ・ホールディングス」を資本金10億円で設立。このほどNPIの100%子会社に対し株式の51%を譲渡した。売却益は170億円程度を見込むが、今期業績予想には織り込み済み。
ソニーのリテール事業は1966年、故・盛田昭夫氏が東京・銀座のソニービル地下に輸入雑貨店としてソニープラザをオープンしたのが始まり。現在は化粧品開発販売のB&Cラボラトリーズやフランス料理レストランのマキシム・ド・パリなど6社を展開している。
だがソニーは昨年、経営不振を機にエレクトロニクス事業への集中を打ち出した(関連記事参照)。リテール事業は本業と比較的関連が薄く、本体と分離して機動力を高め、外部企業との提携などを通じて拡大を図っていくことが望ましいと判断した。今後、ソニーは持ち株会社の保有比率を順次低下させていく方針だ。
新会社の連結売上高は約700億円、傘下社員は約700人。株式の一定割合を経営者と従業員、従業員持ち株会に一定割合を譲渡する予定で、「MEBO」(Management Employee buy out)として経営陣と社員が一丸となって自立した事業運営に取り組むとしている。将来の株式上場も計画している。
プラザスタイルが運営する「ソニープラザ」の名称は、来年度以降、変更する予定。
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