産経新聞グループでネット事業を展開する産経デジタルは6月15日、ニュースとブログホスティングサービス、ユーザー参加型辞書などを統合した新サイト「iza!」(イザ!)β版の運用を始めた。ニュースを一方的に流す従来のモデルから脱却し、ユーザーが意見を書き込める双方向型サイトを目指すとしている。
産経新聞とサンケイスポーツ、フジサンケイビジネスアイ、夕刊フジの紙面から記事を転載。記事ごとにトラックバックを受け付ける。「ビジネス」「エンタメ」といった新聞サイトと同様の記事カテゴリーに加え、「事件です!」「政治も」「コラむ」など、親しみやすいカテゴリー名も採用した。
ユーザー登録して会員になれば、30Mバイトのブログスペースがもらえる。ブログのアクセスランキングや、ブログで話題のニュースランキングも表示。注目度の高いブログを産経新聞の紙面上で取り上げる企画も予定している。
現役記者約60人のブログも公開した。産経新聞の社内に「おでん缶」自動販売機ができた、といった裏話や、取材の舞台裏、普段の生活についてなどの記事が公開されている。会員なら、記者ブログにコメントできる。
辞書機能「イザ語」も備えた。人名など時事キーワードの意味を新聞記者が書き込み、ブログや新聞記事のキーワードに直接リンクする。会員が意味の付け足しを申し込める機能も備えた。
記事やブログ、イザ語はそれぞれRSS配信に対応した。検索エンジンには「SAGOOL」を採用。被リンク数を重視するGoogleのような検索エンジンと異なり、人の主観や興味を反映した検索結果が得られるとしている(関連記事参照)。
産経デジタルは昨年11月に設立。産経新聞社と日本工業新聞社、チームラボビジネスディベロップメントが出資している。
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