ルネサステクノロジの2006年9月中間期連結業績は、純利益が62億円(前年同期は20億円の損失)となり、3半期ぶりに最終黒字を確保した。安定したマイコンの利益に加え、SoC(System on Chip)が携帯電話向けなどの拡大で黒字化した。
売上高は前年同期比8.5%増の4767億円。価格下落が厳しい液晶ドライバとRFの苦戦をマイコンとSoCがカバーし、営業利益は前年同期の5億円から大幅拡大となる140億円になり、税引き前利益は102億円(前年同期は88億円の赤字)になった。
マイコンは自動車向けやOA向けが拡大し、SoCはSH-Mobileを擁する携帯電話向けや、自動車向け、テレビやレコーダーなどのデジタルAV向けが伸びた。SH-Mobileは今期1800万個を出荷する見通しで、来年には3000万個に拡大する計画。
10〜3月期の予想は売上高が4600億円、営業利益が90億円。「テレビや携帯電話など、市場全体が在庫調整サイクルに入っており、影響が下期に出てくると思う」(伊藤達会長兼CEO)として上期よりは悪化する見通し。
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