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米連邦地裁、スパイウェア業者サイトを凍結
ユーザーの同意なしにマルウェアをインストールしていたとして、FTCから提訴されていたスパイウェア業者のサイトを、連邦地裁が凍結した。FTCでは、マルウェア配布の永久停止と関連利益の放棄を求めていくという。
米連邦地裁が、スパイウェア業者ERG Venturesのサイトを凍結した。米連邦取引委員会(FTC)が11月13日に明らかにした。FTCは、ERG Venturesがスパイウェアを含むマルウェアを、ユーザーの同意なしにPCにダウンロードさせたとして提訴していた。被害に遭ったPCは数百万台に上るという。
この訴訟の被告は、ERG Venturesおよび4個人。ユーザーに、マルウェア「Media Motor」を組み込んだスクリーンセーバーやビデオクリップをダウンロードさせていた疑い。PCにダウンロードされたMedia Motorは自ら起動し、ほかのマルウェアをダウンロードするという。マルウェアは、ホームページの変更やわいせつサイトなどのポップアップ広告の表示、ユーザーのネット利用状況の監視のほか、PCの処理能力を悪化させたり、スパイウェア対策ソフトやウイルス対策ソフトを攻撃し、使用できなくしたりしたという。
FTCの訴状によると、ERG Venturesの行為は、ユーザーに対してマルウェアが含まれているとの情報を開示していない点、エンドユーザーによる使用許諾契約(EULA)への同意の有無にかかわらずマルウェアを勝手にインストールした点などが違法だという。FTCではERG Venturesおよび4個人に対し、マルウェア配布の永久停止と関連利益の放棄を求めていくとしている。
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