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Webアクセシビリティ、W3C基準合格は代表的サイトのわずか3%――英調査

20カ国100サイトを、アクセシビリティの基準に照らして査定したところ、最低基準に達していたのはわずか3サイトのみだった。

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 英Nomensaは12月5日、国連の委託を受けて作成した、世界各国Webサイトの査定報告書を発表した。同社は世界20カ国の政府、航空会社、銀行、新聞社、小売店の5分野を代表する主要100サイトを、W3Cが定めたWebアクセシビリティのガイドライン「Web Content Accessibility Guidelines」(WCAG)に照らして評価した。

 その結果、ガイドラインの最低基準を満たしているのは、ドイツ首相のサイト、スペイン政府サイト、英国首相のサイトのみだった。

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基準を満たしているとされた英国首相サイト

 報告書によれば、93%のサイトには画像にテキストの説明がなく、視覚障害の人々に分かりにくい作りになっていた。73%はJavaScriptに依存しているため、推定10%の人々は情報にアクセスできなくなっている。78%のサイトは背景の色と文字色の組み合わせが悪く、色盲などの若干の視覚障害を持つ人々には非常に読みづらい。

 98%はプログラミングコードの業界基準に従っていなかった。また97%はページや文字のサイズを固定しているため、ユーザーが見やすいよう自分で調整することができない。89%はページ構造が適切でないため、視覚障害のある人々は目的のコンテンツをうまく探すことができない。また87%のサイトでは予告なくポップアップが表示されるため、画面を拡大するソフトウェアを使用しているユーザーに多大な迷惑を掛けている。

 今回調査対象となったのは、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、チリ、中国、フランス、ドイツ、インド、日本、ケニア、メキシコ、モロッコ、ロシア、シンガポール、南アフリカ、スペイン、UAE、英国、米国の20カ国である。

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