米Microsoftは3月14日、音声技術の米Tellme Networksを買収すると発表した。買収金額は非公開。買収取引は第2四半期中に完了する見通し。
Tellme Networksは、音声技術を使った電話での検索サービスを手掛けており、毎日数百万件に上る電話を受け付け、地域情報や道順案内、株式市場の動き、天気やニュースなどの情報を提供している。また、音声によるバンキングや荷物の追跡サービスなどにも、同社の音声プラットフォームが使用されている。
Microsoftはこれまで、手書きやタッチ入力のほか、音声による入力技術などを開発してきたが、音声技術については「まだほんの表面を引っかいただけ」とし、今後の可能性が大きい分野と見ている。Tellme買収により両社の技術を組み合わせ、音声認識技術の開発をさらに進めることで、携帯電話向け検索サービス、音声ベースのカスタマーサービスソリューションなど、新しい事業の可能性を探る狙い。
Microsoftのスティーブ・バルマーCEOは、Tellmeの人材や技術、経験を組み入れることで「新しい製品の波を生み出し、人間とコンピュータとのやりとりを激変させることが可能となるだろう」とした。
買収後、TellmeはMicrosoftのビジネス部門の一部となるが、事業は今後も、現在Tellme本社があるカリフォルニア州マウンテンビューで継続する予定。
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「Communications Server 2007」に「Speech Server 2007」が組み込まれ、音声認識に対応する。また、Vistaに搭載される「Speech Recognition」は日本語にも対応する。
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