着脱式HDD「iVDR」初搭載の日立「Wooo」
家族1人1人に専用HDD──日立「Wooo」の新製品として、着脱式HDD「iVDR」に番組録画が可能なプラズマ・液晶テレビ5機種が登場した。
日立製作所は3月20日、着脱可能なHDD「iVDR」に番組を録画できる初の薄型テレビ「Wooo」の新製品を4月20日以降順次発売すると発表した。内蔵HDDの容量が不足した場合、カセットのように着脱可能なiVDRで簡単に容量を増やせる。家族1人1人が専用HDDを使い分けるといったスタイルも可能だ。実売予想価格は50V型フルHDプラズマが57万円前後、160GバイトiVDRが3万5000円前後など。
この日発表した新製品8機種のうち、「XR01」「HR01」のプラズマ3機種・液晶2機種が内蔵HDD(250Gバイト)に加え、着脱式のiVDRに対応。本体側面に、iVDRを装着できる「iVポケット」を装備。別売りのiVDRを装着し、番組録画や内蔵HDDからの移動(ムーブ)が可能だ。
- iVDR対応の新製品
製品名 | 方式 | サイズ | 実売予想価格 | 発売日 |
---|---|---|---|---|
P50-XR01 | プラズマ | 50VフルHD | 57万円前後 | 5月中旬 |
L37-XR01 | 液晶 | 37VフルHD | 35万円前後 | 5月中旬 |
P42-HR01 | プラズマ | 42V | 39万円前後 | 4月20日 |
P37-HR01 | プラズマ | 37V | 32万円前後 | 4月20日 |
L32-HR01 | 液晶 | 32V | 25万円前後 | 4月20日 |
iVDRは2002年3月から業界団体が規格策定を進めてきた着脱式HDDの規格。これまで周辺機器メーカーからPC用外部HDDなどが発売された。
日立の新製品が採用したのは、著作権保護技術「SAFIA」に対応した「iVDR-Secure」(iVDR-S)規格に対応したHDD。地上デジタル放送推進協会(D-PA)とBSデジタル放送推進協会(BPA)が、デジタル放送を録画可能なリムーバブル媒体として認定し、デジタルハイビジョン番組の録画が可能だ。
5機種とも内蔵HDDはビルトインタイプのiVDR-S(3.5インチ、日立グローバルストレージテクノロジーズ製)を搭載。着脱式のiVDRは別売りとなり、日立マクセルが販売を担当。160Gバイトと80Gバイト(実売予想価格は2万円前後)を「ハードディスク アイヴィ」という製品名で4月10日に発売する。
日立は、薄型テレビにHDD録画機能を内蔵した製品を2003年から投入し、今年は製品に占めるHDD内蔵率が70%に達する見込み。日立ユビキタスプラットフォームグループの江幡誠グループ長&CEOは「iVDRの投入で録画時間を大きく伸ばせる。録画可能なテレビをさらに進化させる」と話している。
今後、iVDRをビデオカメラやカーナビ、個人向けPCなどにも広げていく検討を進めていく。
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