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ダルフール紛争の現状がGoogle Earthのレイヤーに
米ホロコースト記念博物館とGoogleが共同で、Google Earth用の新レイヤーを公開。スーダン西部のダルフール地域での、スーダン政府による集団虐殺に関する情報や写真を掲載した。
米ホロコースト記念博物館とGoogleは4月10日、Google Earth上に新しいレイヤー「Crisis in Darfur(ダルフールの危機)」を公開したと発表した。
スーダン西部のダルフール地域では、スーダン政府および政府に支援された民兵「ジャンジャウィード」と、地域住民との間で紛争が起きている。ホロコースト記念博物館によると、同地域では、民族や人種などを理由に約250万人の住民が家を追われ、これまでに30万人以上が殺害されている。また、1600以上の村が政府軍に破壊されたという。
Crisis in Darfurは、Google Earth上の「Global Awareness」レイヤーの一部として公開。同博物館のほか、米国務省やNGO、国際連合、個人写真家などが提供した写真やデータ、被害者の証言などのコンテンツを掲載している。Google Earth上でこの地域を拡大すると、家々や学校、モスクなど、10万以上の破壊された建物の跡を見ることができる。
Crisis in Darfurは、同博物館が集団虐殺の撲滅を目的として立ち上げたプロジェクト「Genocide Prevention Mapping」の第一弾。将来的には、虐殺に発展する可能性のある事象についての情報提供も行い、一般市民や政府、組織による認識を高め、早期対応が可能となるようにしたいとしている。
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