米Nuance Communicationsは4月10日、電話番号案内の効率を上げ、必要な情報を利用者に迅速に提供するための音声検索ツール「Nuance Voice Search」(NVS)を開発したと発表した。
従来の自動番号案内の場合、利用者の質問がデータベースに合わないと、答えを検索することができない。しかしNVSは、質問が多少不完全でも内容を理解することが可能という。例えば既存のシステムでは「あの、Safewayをお願いします」と尋ねると「申し訳ありませんが理解できません。登録名のみお願いします」と返ってくる。その後、「住所をお願いします」「部署名をお願いします」とシステムが順番に質問してくるのが一般的だ。
一方NVSでは、同様の質問をすると、「Safewayですが、本社、セントジョセフ通り店、ソトーンリッジアベニューのカスタマーサービスの3件が見つかりました。お探しの住所はどれでしょう」と1回で目的の場所を見つけることができるという。
また学習機能を装備しており、オペレーターが行った処理から学習し、自動的に処理性能を向上させる。例えば、「ジョーズバーベキューシャック」の通称が「ジョーズバーベキュー」で、オペレーターがジョーズバーベキューの問い合わせをジョーズバーベキューシャックとして処理している場合、NVSはこれを学習、同様の処理を行うようになる。
NVSは「イエローページ」の機能も持つ。例えば「マサチューセッツ州ボストンのタクシー会社」「カリフォルニア州メンロパークの中華レストラン」と告げると、その条件にあった会社や店の名称と電話番号を検索できる。さらに営業時間や道順などの情報も入手可能という。
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