東芝が4月26日発表した2007年3月期の連結決算(米国会計基準)は、営業利益が前期比7%増の2584億円になった。NANDフラッシュなどの半導体事業は価格下落の影響で減益だったが、Westinghouseを子会社化した社会インフラ部門が伸びた。
売上高は7兆1164億円(12%増)、税引き前利益は2985億円(68%増)、純利益は1374億円(76%増)。
デジタルプロダクツ部門は売上高が2兆8055億円(11%増)・営業利益は158億円(51億円減)の増収増益。PCは海外で伸び増収、デジタルメディア事業はテレビ、携帯プレーヤーが好調で増収に。携帯電話は国内の伸び悩みから減収になった。利益面ではPCが改善して堅調で、デジタルメディアも増収で改善した。
電子デバイスは売上高1兆6573億円(19%増)・営業利益は1197億円(36億円減)。NANDフラッシュが好調な半導体、輸出が伸びた液晶とも増収だったが、フラッシュの価格下落で減益にとどまった。
今期予想は、売上高が7兆500億円(5.4%増)、営業利益が2600億円(0.6%増)、税引き前利益が2400億円(19.6%減)、純利益が1200億円(12.7%減)。
デジタルプロダクツは映像、PCの拡大で増収増益を見込むが、電子デバイスは価格下落の影響を受け、減益の見通し。
関連記事
- 東芝、映像ソフト事業も撤退
東芝は、「シャナ」などアニメにも強い映像ソフト子会社東芝エンタテインメントを博報堂DYに売却。東芝EMIも売却する方針で、音楽・映像ソフト事業から撤退。家電などに経営資源を集中する。 - SSDが本格化 東芝が年内に発売
東芝がPC用SSD(半導体ディスク)を年内に発売する計画を明らかにした。フラッシュメモリの大容量化と低価格化で、Samsungなどメモリ大手がSSDに力を入れており、まだ珍しいゼロスピンドルノートPCが今後数年で一般的になりそうだ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.