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世界半導体売り上げ、1Qは3.2%増
3月の売上高は2月を上回る203億ドルで、3カ月続いた減少傾向に歯止めをかけたが、価格下落で販売台数の伸びが相殺される傾向は続いている。
米半導体工業会(SIA)が4月30日に発表したところによると、第1四半期(1〜3月)の世界半導体売上高は610億ドルで、前年同期を3.2%上回った。前期と比較すると、6.5%の減少となる。
3月の売上高は2月を1.0%上回る203億ドルで、3カ月続いた減少傾向に歯止めがかかったが、「価格下落の圧力が業界の成長を抑制している」とSIAのジョージ・スカリス会長は指摘した。DRAMやDSP、NANDフラッシュといった主要市場での価格競争激化により、台数ベースの伸びが相殺される傾向は続いているという。DRAMの第1四半期の販売台数は、第4四半期を16%上回るものの、平均販売価格(ASP)は同20%減となり、結果として売上高は8%の減少となっている。
今年の世界半導体市場はこれまでのところ、過去最高の売り上げを記録した昨年のペースをわずかに上回っているものの、SIAが予測していた10%成長には「程遠い」レベル。SIAでは、ガソリン価格の高騰が個人消費に及ぼす影響や、米国経済の減速に伴う中国IT分野の成長鈍化などが、今後の半導体業界にとっての懸念材料だとしている。
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