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プリンスの曲で踊る幼児のビデオ、著作権違反で削除――EFFが提訴
YouTubeにアップされた幼児のビデオを、Universalが著作権違反で削除させた件について、電子フロンティア財団が「言論の自由」の侵害だとして提訴した。
プリンスの曲に合わせて踊る幼児のビデオを、著作権の侵害として削除させたUniversal Music Publishing Group(UMPG)を相手取り、電子フロンティア財団(EFF)が7月24日、言論の自由の侵害を主張して提訴した。
ステファニー・レンズ氏は、プリンスの「Let's Go Crazy」をバックに踊る息子を撮影、その長さ29秒のビデオを今年2月、YouTubeにアップロードした。家族や友人に見せるためだったという。
しかしUniversalがビデオは著作権侵害だと訴えたため、YouTubeは6月、「ビデオを削除した」とレンズ氏に通告した。
EFFは今回の提訴で、レンズ氏のホームビデオがUniversalの著作権を侵害するものではないことを主張、またUniversalに対し、同ビデオについて被害や差し止めを主張しないよう求めている。
EFFのマルシア・ホフマン弁護士は、「著作権の濫用は、オンラインで活躍するアーティスト、政治評論家、そして今回のように、単に日々の生活の一場面を共有したいと思う普通の家族を締め出してしまう。Universalは公正使用と言論の自由を踏みにじる事実無根の訴えをやめるべき」と批判している。
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