ニコ動で“自作自演”騒動 「面白ければいいのでは」とひろゆき氏
「ニコニコ動画」で先週、“自作自演コメント”をめぐる騒動が起きた。動画投稿者本人が第三者を装って付けた好意的なコメントが、本人の投稿だとバレる――というちょっと恥ずかしい事態だが、ひろゆき氏は「面白ければ何でもいいのでは」と静観している。
動画にコメントを付けて楽しむニワンゴの「ニコニコ動画」で先週、“自作自演コメント”をめぐる騒動が起きた。動画投稿者本人が第三者を装って付けた好意的なコメントが、本人の投稿だとバレる――というちょっと恥ずかしい事態で、まとめサイトやまとめ動画も登場して話題になった。同社取締役の西村博之(ひろゆき)氏は「面白ければ何でもいいのでは」と静観している。
自作自演が発覚したのは、「歌ってみたシリーズ」と呼ばれる、ユーザーがカラオケを歌ってアップロードする人気の動画シリーズ。これらの動画の一部で、「歌うまい」「萌える」「かわいい」などというコメントが、歌った本人によって付けられていたことが判明し、まとめ動画やまとめサイト、巨大掲示板などで「これは恥ずかしい」と話題になった。
ニコニコ動画のコメントは、通常なら投稿者のIDは表示されないため、自分の動画に自分でコメントしてもばれない。だが今回、ユーザーのIDを表示できるソフトが登場。同ソフトを利用したユーザーが、投稿者と同じIDで好意的なコメントが連続投稿されている動画を複数発見し、掲示板などに投稿したことで自作自演が明るみに出た。
自作自演がばれた動画は削除されたり、恥ずかしく思った投稿者本人が「反省しています」と謝罪する事態に。騒動を受けてニワンゴは、同ソフトを使ってもIDが表示されないように仕様を変更した。
ただ、ニコニコ動画に限らず、ユーザー参加型サイトの自作自演は珍しくなく、「自作自演は日常茶飯事」などと“冷静”なユーザーも多い。
8月22日付けの開発者ブログでは今回の騒動について「コメントを含め、動画全体の雰囲気が素敵だったらそれでいいじゃないか。つまり、野暮なことはいうな、ということ」などとコメント。ひろゆき氏も「自作自演でも釣りでも、面白ければなんでもいいと思ってしまう今日このごろです。民放でもよくあることですし」とコメントしている。
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