ニュース
PS3ソフト開発環境を強化 「ProDG」無償提供、リファレンスを半額に
「ゲームメーカーへのサポートが弱かった」と認めていたPS3の開発環境を強化。SN Systemsの開発ツール「ProDG」を無償提供するほか、リファレンス・ツールを約半額に値下げする。
ソニー・コンピュータエンタテインメントは11月19日、「プレイステーション 3」向けゲームソフト開発環境を強化すると発表した。英SN Systems製開発ツール「ProDG」をSDKに標準搭載して無償提供するほか、開発に必要な「リファレンス・ツール」を現行の約半額に値下げする。
カプコンの「モンスターハンター3」などが「Wii」に乗り換えるケースもあり、ソニーは「これまではゲームメーカーへのサポートが弱かった」として開発支援を強化する方針を打ち出していた。
広く使われている統合プログラム開発ツール「ProDG」をSDKの標準ツールとして無償で提供する。ProDGはリファレンス・ツールのみでサポートしていたが、機能改良により、品質チェック用の「デバッギング・ステーション」でも使えるようにし、開発のコストを削減できるとしている。
SN製ツール群として、複数PCで並列処理することでコンパイル時間を短縮するツールを無償化したほか、既に高速リンカを提供済み。コード生成効率を高めた新コンパイラも、SDKの一部として12月中旬からβ版を順次配布する。
デバッギング・ステーションに開発機能を追加できるようにした上、リファレンスツールも現行の約半額となる95万円に値下げする。
同社は「開発者のコスト削減に直接貢献することで、PS3の優れたパワーを活かしたタイトル開発の加速を推進する」としている。
関連記事
- PS3苦戦 「ゲームメーカーの開発サポート改善する」とソニー
「モンスターハンター」などPS3での発売を予定していたソフトがWiiに乗り換える例もある中、ソニーのCFOが「PS3のゲームソフトメーカーに対するサポートは確かに弱かった」と認め、「今後は積極的にサポートしていく」と話した。 - PS3、値下げで米国での売り上げ倍増
PS3は米国で1週間に3万〜4万台売れていたが、値下げ後は10万台以上になった。(ロイター) - PS3が週間販売トップに 初めてWiiを上回る
メディアクリエイトの調査によると、11月5〜11日のPS3国内販売台数が5万5924台になり、週間販売台数でPS3が初めてWiiを上回った。新型は1日で3.7万台を販売。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.