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米国で「読むラジオ」開発イニシアチブがスタート:2008 International CES
最新のHDラジオ技術と字幕放送技術により、ラジオ放送の内容をライブで画面に表示。聴覚障害者もラジオ放送を楽しめるようにする。
米NPRと米Harris Corporation、米タウソン大学は1月8日、米ラスベガスで開催中の2008 International CESで、知覚障害者が利用しやすいラジオ放送技術の開発に向けたイニシアチブを発表し、デモを行った。
このイニシアチブでは、最新のHDラジオ技術を活用し、テレビの字幕放送プロセスをラジオにも採用することで、聴覚障害者がラジオ放送の内容を特別仕様の受信機で「読める」ようにするというもの。また、視覚障害者がチューナーの向きや受信中のラジオ局などを音で知ることができる機能も実現できるとしている。将来的には、音声認識技術を使った字幕情報の自動入力を可能にし、多くのラジオ局に同技術を展開したいとしている。
新技術の開発は、タウソン大学構内に開設する研究センターで行う。NPRがコンテンツを、Harrisが通信技術を提供する。イニシアチブには3者のほか、企業や知覚障害者関連の団体など、10組織以上が名を連ねており、将来的には機器メーカー、放送局などによる国際的なコンソーシアムの設立を目指す。
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