MS、オンライン広告効果測定の新手法「Engagement Mapping」
Engagement Mappingは、「直前のクリック」だけを報告する従来の広告測定法とは異なっている。
米Microsoftは2月25日、オンライン広告の効果を測定する新手法「Engagement Mapping」を発表した。従来の測定法では、売り上げやリード(誘導)、Webトラフィックに直接結びついた、直前のクリックだけを報告するのが一般的だった。一方新手法では、購入に至るまでに消費者が取った複数の行動を測定するという。
アドバタイザー&パブリッシャーソリューション(APS)事業部担当副社長ブライアン・マックアンドリューズ氏は「購入に結びついた最後の1クリックだけを測定する手法は時代遅れだし不十分だ。Engagement Mappingでは、特定の広告主によるすべての広告(複数のサイトに表示したディスプレイ広告やビデオ内広告など)が、購入決定にどう影響したかが分かる」と語った。
Microsoftは新手法に基づき、新ソリューション「Engagement ROI」のβ版を発表。Engagement ROIは、消費者がオンライン広告に対して取った行動を測定して数値化し、広告主が広告効果の全体像を把握できるようにするもの。同社は全米規模で広告を展開する広告主および広告代理店と、β版の運用実験を行う計画。この実験にはCiti Cards、Sprint、Monster Worldwideなどが参加する。
Engagement ROIは、Microsoftが提供するAtlas Media Consoleのリポーティング機能と統合されている。β版の公式な運用開始は3月1日で、第2四半期末までに結果が明らかになる見通し。
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