米大手通信事業者のVerizon Communicationsは3月26日、CATV業界の商法が消費者の自由な選択を阻み、自由競争を阻害しているとして、米連邦通信委員会(FCC)に苦情を申し立てたと発表した。
同社はまた、24日にFCCに対し、消費者が通信事業者を変更する自由が、番号ポータビリティ制度が徹底されていないことによって妨げられていると訴えたことも明らかにした。
Verizonによれば、多くのCATV会社は、ユーザーが新規参入事業者へとテレビ視聴サービスを切り替えるのを、煩雑なプロセスを盛り込むことで阻害しているという。従来、ユーザーが視聴サービスを切り替える場合、新たに契約を交わした事業者が切り替えの手続きを代行できる。しかしCATV会社はこれを拒否し、顧客に直接キャンセルの手続きをしてセットトップボックスを返却するよう求めていると同社は指摘する。
また24日の申し立てでは、CATV会社から音声通信サービスをほかの事業者に切り替えても、電話番号をそのまま維持できる番号ポータビリティ制度をCATV会社が無視することで、切り替えを妨げていると訴えたという。
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