米Rambusは3月26日、DRAM特許をめぐり韓国Hynix Semiconductor、米Micron Technologies、台湾Nanya Technology Corporationから起こされた訴訟で、有利な陪審評決を勝ち取ったと発表した。
この訴訟は、Rambusが2000年にこれらDRAMメーカー3社を特許侵害で提訴したことに端を発する。被告らはRambusがSDRAM標準の設計に参加した際に不正行為を行ったと反論。Rambusは標準策定委員会JEDECに、策定中の標準の一部技術に対する特許を有していることを意図的に知らせなかったと訴えた。
米カリフォルニア州北地区連邦地裁の陪審団は、RambusがJEDECに参加していた際に不正はなかったとの票決を下した。
「当社の事業は業界へ技術をライセンス供与して公正な対価を得るというものであり、今回の判決に満足している」とRambusは発表文で述べている。
Micronはこの判決を不服として控訴する意向を示し、今回の票決が米連邦取引委員会(FTC)と欧州委員会がRambusに対して下した裁定とは食い違っている点を指摘している。
FTCは2006年に、RambusはJEDECで自社の技術情報を意図的に隠し、自社に有利な業界標準が設定されるよう働き掛けたとして独占禁止法違反の裁定を下した。2007年には欧州委員会が、Rambusが標準策定プロセスにおいて意図的な詐欺行為を働いたとする異議告知書を発行した。
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