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Amazon、EC2向け新サービス「Elastic IP」とマルチゾーン機能を発表
マッピング先のインスタンスを動的に切り替えられる固定IPサービスと、アプリケーションの冗長性確保のためのサービスを投入。
米Amazonの関連会社Amazon Web Servicesは3月27日、仮想サーバによるホスティングサービスのAmazon EC2で、「Elastic IP」サービスと、可用性向上のためのマルチゾーン機能の提供を開始したと発表した。
Elastic IPは、「クラウドコンピューティング専用の固定IPアドレス」として設計されたもの。通常の固定IPアドレスと異なり、必要に応じてマッピング先のインスタンスを動的に切り替えることができる。このため、Amazon EC2上でオンラインアプリケーションやサービスを展開する企業は、ソフトの不具合修正などの際に、IPアドレスのマッピングだけ変更すればよく、ホストを再設定したり、DNSの反映を待ったりする必要がなくなるという。
可用性を高めるマルチゾーン機能は、APIコールのパラメータ変更だけで、複数のロケーション(Availability Zone)にアプリケーションを分散配置できるようにしたもの。Availability Zoneはそれぞれ物理的に独立したインフラ上に形成されているため、火災や洪水などが発生していずれかのゾーンがダウンしても、ほかのゾーンに切り替えてサービスを継続することができる。従来、大企業だけが持てた地理的な冗長性を、低コストかつ簡便に提供するものだとしている。
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