STMicroとNXP、ワイヤレスチップの合弁設立
NXP SemiconductorsとSTMicroelectronicsが携帯電話向け半導体などのワイヤレスチップ事業を統合し、年商30億ドル、「業界トップ3」規模の合弁会社を設立する。
オランダのNXP Semiconductorsと欧州半導体メーカーSTMicroelectronicsは4月10日、ワイヤレスチップ事業の合弁会社を設立すると発表した。NXPとSTMicroの関連事業を統合することで、年商30億ドル、従業員規模約9000人、数千件の特許を保有する「業界トップ3」の企業が誕生することになる。NXPは、2006年にオランダのRoyal Philips Electronicsからスピンアウトした半導体企業。
STMicroがNXPに約15億5000万ドルを支払い、新会社の持ち株比率はSTMicroが80%、NXPが20%となる。新会社の取締役会には、両社の社長兼CEOが加わる。新会社設立は第3四半期中を目標としており、本拠地はスイスに置く予定。STMicroとNXPは、それぞれほぼ同規模の事業と社員を新会社に移管する。
新会社は、中国向けを含む携帯電話用の各種半導体のほか、Wi-Fi、Bluetooth、GPS、FMラジオ、USB、UWBなどにも対応する。両社の設計、営業、マーケティング、製造資産を引き継ぐほか、NXPが買収したSilicon LaboratoriesやGloNavの関連事業も統合し、「すべての大手携帯端末メーカーとの強い関係」と「将来のすべてのワイヤレス技術によりよく対応できる規模」を持つ企業となる。統合による相乗効果で、2011年までに年間2億5000万ドル以上のコスト削減を見込んでいる。
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