iGoogleのSNS化に乗り出したGoogle
iGoogle Sandboxの公開で、パーソナライズドホームページのiGoogleにさまざまなSNS的な機能が盛り込めるようになった。
昨年11月にOpenSocialが発表されたとき、多くのGoogleウォッチャーは、GoogleユーザーはiGoogleホームページで、これらのAPIがもたらす成果を享受することになるのではないかと予想した。
Googleは大方の予想通り、iGoogleホームページ用のリッチなガジェット作成を支援するため、開発者向けにiGoogle Sandboxを公開した。こうしたガジェットが作成、利用されることで、ユーザーが自分のiGoogleホームページに統合されたGmailを通じて相互に交流できる、Google流のソーシャルネットワークが生まれることになる。
iGoogleでは、OpenSocial APIを使ったガジェットによるソーシャル機能などの新機能が利用できるようになる。例えば、友だちリストやアクティビティを表示してコンテンツ共有をサポートする新しい「Updates Gadget」などが使えるようになる。
このUpdates Gadgetは、友だちのiGoogleページのガジェットが生成する更新情報を読み込んで表示できる。今のところ、各ガジェットが1日に1ユーザーについてUpdates Gadgetに送れる更新情報の数には上限がある。各ガジェットはユーザーの友だちにメッセージを送信できるが、1日に送信できる1ユーザー当たりのメッセージ数には上限がある。
またiGoogleでは、ガジェットのコンテンツ全体を表示するキャンバスビューや、新しい左ナビゲーションオプションも用意されている。このオプションでは、各ガジェットのタイトルが画面左側に並んで表示され、それぞれガジェットのキャンバスビューにリンクされている。例えば、ユーザーは自分のGmailやGoogle News、各種ツールにアクセスできる。
iGoogleの水平タブに取って代わるこのオプションはすべてのタブとガジェットを一覧表示し、ユーザーはiGoogleの使用中にいつでも目的のガジェットにアクセスできる。
このページではスクリーンショットを見ながら、ホームビューとキャンバスビューや、サンドボックスの使い方をチェックできる。また、iGoogleプログラマーのジェイクによるこのYouTubeビデオを見れば、プログラマーは、iGoogleのガジェット作成のコーディングがどのような作業か分かるだろう。
サンドボックスは公開されたばかりであり、プログラマーしか利用できない。だが、TechCrunchのエリック・ショーンフェルド氏が指摘するように、このサンドボックスを使ったガジェット開発が進めば、iGoogleホームページの使い方が広がり、消費者に大きな影響を与える可能性がある。
ReadWriteWebのジョシュ・ケイトン氏は、このサンドボックスのOpenSocialにとっての意義に大いに注目し、iGoogleホームページがソーシャルネットワークへの入り口になると指摘している。
もっともな指摘だ。電子メールボックスと連絡先リストの組み合わせと同様に、iGoogleやそのほかのスタートページは、ユーザーが自分のソーシャルネットワークにアクセスする場所として理にかなっている。事細かな利用規約や過剰なビジュアルに煩わされずに、どの情報を共有するかを管理できるからだ。
また、OpenSocialはネットワーク間の相互運用を可能にするため、iGoogleコンテンツは適切な連係が確保される。しかし、GoogleがiGoogleの新展開を急ピッチで推進することを求める声もあるかもしれないが、Google Operating Systemのイオナット・アレックス・チトゥ氏は、冷めた見方を示している。
同氏は、GoogleがiGoogleのソーシャルネットワーク化にあまり力を入れないことを望んでいる。この取り組みが進めば、Facebookに見られるようなスパム要素がスタートページに現れるのを嫌う多数のiGoogleユーザーが、そっぽを向く恐れがあるとみているからだ。
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