ドコモ、携帯&無線LANデュアル端末でホームネットワーク接続へ
NTTドコモは今期中に「ホームエリア」事業を始める。無線LAN通信機能を搭載した携帯電話端末を利用し、家庭内にいる場合は無線LANで安価に通話でき、外出先から家庭のネット対応AV機器との接続ができる――といったイメージだ。
NTTドコモの中村継夫社長は4月25日に開いた決算会見で、今期中に「ホームエリア」事業を始めると話した。無線LAN通信機能を搭載した携帯電話端末を利用し、家庭内にいる場合は無線LANで安価に通話でき、外出先から家庭のネット対応AV機器との接続ができる――といったサービスイメージを描く。
家庭には、ドコモ網に接続した無線LANアクセスポイント(AP)を設置。APと携帯を無線LANで接続し、割安な通話サービスや、音楽・映像コンテンツの自動配信を受けられるようにする。
外出先ではドコモ網を通じてホームネットワークに接続し、家庭内サーバなどに保存した動画や音楽、ネット対応AV機器などにアクセスできるようにする。将来は、無線LANのAPの代わりにフェムトセルも活用する計画。サービスは今第1四半期(4〜6月)から順次始める。
同日発表した2008年3月期連結決算は、営業収益(売上高)は前期比1.6%減の4兆7118億円だったが、営業利益は4.5%増の8083億円、純利益は7.4%増の4912億円。
月額利用料の割引などで減収だったが、割賦販売方式導入に伴う販売奨励金の減少やコスト削減などで増益を確保した。
09年3月期の見通しは、営業収益が前期比560億円増の4兆7680億円、営業利益は220億円増の8300億円の見通し。新規契約数は566万7000件(前期比2%増)を見込んでいる。新規顧客獲得より既存顧客の満足度向上に軸足を置く方向性示している中村社長だが「既存顧客に満足していただければ、新規顧客も獲得できるはず」と話した。
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