NECエレクトロニクスは5月14日、NEC中央研究所と共同で、低解像度の画像から高解像度の画像を生成する「超解像」技術として、「1枚超解像技術」を開発したと発表した。同技術のIPコアを搭載したASIC製品の出荷を、早ければ2009年夏に始める。
1枚超解像技術は、1枚の画像データの情報から輪郭部分の画素の表現を調整して画質や色再現性を高め、画像を鮮明にする技術。必要な画像データが1枚で済むため、メモリの外付けが不要で、リアルタイム処理も可能という。
QVGA画質(320×240ピクセル)のワンセグ放送を、5倍の解像度となるWVGA(800×480ピクセル)で、テレビ放送やDVDなどSD画質(720×480ピクセル)の映像を、6倍のフルHD画質(1920×1080ピクセル)で鮮明に表示できるという。
新技術のIPコアを搭載したASIC製品の受注を今年度上期から始め、早ければ09年夏をめどにASICの出荷を開始。2010年度に100億円の受注を目指す。
同技術は「第11回組込みシステム開発技術展」(5月14〜16日、東京ビッグサイト)で展示・実演する。
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