Time Warner Cableをロサンゼルス市が提訴
南カリフォルニア地域のCATVサービスをほぼ独占しているTime Warner Cableが、度重なるサービス障害と不当な値上げでロサンゼルス市検察局に提訴された。
米ロサンゼルス市のロッキー・デルカデイロ検察局長は6月5日、米Time Warner Cableに対して民事訴訟を起こした。同社が不正な事業運営と虚偽広告を行い、CATVとインターネットがたびたび使用不能になる問題を引き起こした上に、十分なカスタマーサービスを提供せず、不当な値上げを行ったとしている。
同社は2006年8月にAdelphia Communicationsを買収し、またComcast Cableから南カリフォルニアの加入者を交換で獲得し、CATV会社として同地域をほぼ独占支配した。デルカデイロ検察局長によると、Time Warnerは上記2社の加入者に対し、料金据え置きを約束しながら、以前は基本サービスとして提供していたチャンネルの一部を別サービスとして独立させ、料金を上乗せしたという。
また故障によるサービスの中断はないと保証したにもかかわらず、サービスダウンの回数が急増。CATVが視聴できないという苦情件数が75%増加した。検察局は、同社のサポートセンターでの対応や修理サービスがロサンゼルス市の加入者サービス基準に達していないとしている。
またCATVやインターネットサービスが長時間利用できなかった場合でも通常通りの料金を請求。サービスをキャンセルしたのちに請求された顧客も多いという。
ロサンゼルス市検察局は裁判所に対し、Time Warnerにこれまでの違反行為をすべて正す命令を下すよう要求。不正競争防止法違反1件(1世帯)につき2500ドル、高齢者や障害者についてはさらに2500ドルずつの民事制裁金支払いを命じるよう求めている。
関連記事
- Time Warner、Time Warner Cableの分離で合意
Time Warnerが、年内に傘下のCATV部門を分離し、92億5000万ドルを受け取る。 - FCC、CATV会社と集合住宅間の「独占契約」を禁止へ
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.