テクモとコーエーが経営統合に向けた協議を開始すると発表したのを受け、テクモに友好的TOB(株式公開買い付け)提案を拒否されたスクウェア・エニックスは9月4日、TOB拒否の理由を同社に照会していることを明らかにした。「回答がえられ次第、対応方針を決定する予定」としている。
スクエニはテクモに対し、(1)テクモ取締役会がTOBに不賛同の理由は、コーエーとの経営統合に向けた協議を決定したためか、(2)そうだとした場合、コーエーとの統合条件(統合の様態、前提株価、統合比率など)がTOB提案よりもテクモ株主に有利であることを具体的に教示してほしい、(3)そうでない場合、TOB提案よりもテクモ株主にとって有利な代替案を具体的に教示してほしい──の3点を照会しているという。
テクモはこの日、コーエーと経営統合に向けた協議を開始すると発表し、スクエニのTOB提案に対して取締役会は不賛同を表明した。
スクエニは8月29日、テクモ株式の過半数を1株当たり920円で買い付けるTOBを提案。920円は、前日終値に30%強のプレミアムを上乗せした価格だった。
4日のテクモ株価(東証1部)は、前日比65円高(+7.45%)の937円。経営統合協議の開始発表を受け、一時売買を停止していた。
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