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ThinkC、著作権保護期間に関する提言案公開、意見を募集
Think Cは、著作権制度に関する提言案を公表し、一般からの意見募集を始めた。著作権保護期間は延長すべきでないとした上で、著作物の創作・流通支援策を提案している。
「著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム」(Think C)は9月9日、著作権制度に関する提言案をPDFで公表し、一般からの意見募集を始めた。著作権保護期間は延長すべきでないとした上で、著作物の創作・流通支援策を提案している。
提言の骨子は(1)著作権保護期間の延長は、現時点ではなされるべきではない、(2)日本版「フェアユース」を導入すべき、(3)非営利目的で著作物を利用する場合、権利者が任意に登録した作品なら誰でも利用でき、権利者が一定の公的補償を受けられるシステムを構築すべき、(4)著作権だけに依存しない創作支援制度を創設・強化すべき――というもの。
9月22日まで電子メールで意見を募集し、集まった意見を参考に最終的な提言を決定。賛同者を募った上で公表する。
著作権保護期間は、現行の著作権法では著作者の死後50年。これを70年に延長すべきかが、文化審議会著作権分科会の「過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会」で議論されている。
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