東京タワーに新ライトアップ 観光で生き残りへ
東京タワー50周年を記念し、「ダイヤモンドをまとったような」新ライトアップがスタートする。電波塔としての役割が新タワーに移った後は、観光名所として生き残りを図る。
東京タワーを運営する日本電波塔は10月2日、新ライトアップ「ダイヤモンドヴェール」を12月1日に始めると発表した。タワー全体がオレンジに光る従来の「ランドマークライト」と異なり、白い明かりが1つ1つ独立して見えるデザイン。ランドマークライトも継続し、ダイヤモンドヴェールは祝日などに時間限定でともす。
タワー開業50周年を記念して始める。「ダイヤモンドをまとったように見える」デザインで、点灯時に3〜5分かけてじわじわと明るくなる照明を採用。6億円をかけて276台の照明を新設した。消費電力はランドマークライトの半分という。
記念日や祝日に不定期に点灯する。まず12月1日の午後8時から10時までの2時間だけ点灯。同日も、その前後の時間(日没〜午後8時と10時〜12時)はランドマークライトを点灯する。ダイヤモンドヴェールの点灯日はWebサイトで案内する。
NHK・在京民放キー局は、地上デジタル放送に完全移行する2011年以降、電波塔の機能を東京タワーから、墨田区に建設する「東京スカイツリー」に移すことを決めている。日本電波塔の前田伸社長は「地上デジタル完全移行後も電波塔として使ってもらえるよう交渉を続けている」と話すが、状況は厳しい(NHKと在京キー局、新東京タワー利用決定 “元祖”タワーは「利用継続へ協議続ける」)。
東京タワーは、ライトアップやテナント誘致、東京タワーブランドの商品展開などに力を入れ、観光名所として生き残りを図る。1958年12月23日の開業からこれまでに累計1億500万人以上が観光で訪れており、うち15%が外国人という。「パリのエッフェル塔やロンドンのビッグ・ベンに並ぶ世界的なランドマークにしたい」と前田社長は意気込んでいる。
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