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マルウェア感染の半数以上はネット閲覧:マルチコンポーネント構造も
Trend Microがマルウェアの感染形態を調査した。最も多かったのはインターネットからのダウンロードだった。
Trend Microは12月7日、マルウェアの半数以上は不正サイト閲覧などのインターネット経由で感染しているという統計結果を発表した。
Trend Microは2008年1月から11月までの期間中、多数のシステムに感染した上位100種類のマルウェア動向を集計し、どうやってシステムに感染したかを調べた。
その結果、圧倒的に多かったのはインターネットからのダウンロードで、全体の53%を占めた。この種のマルウェアは、ユーザーが知らないサイトや悪質なサイトを閲覧したり、迷惑メールのリンクをクリックしたりすることで感染する。
次に、異なるマルウェアを通じて感染する形態が43%だった。現代のマルウェアはマルチコンポーネント構造になっており、いったん感染するとリモートから別のマルウェアを呼び込んで攻撃機能などを強化する仕組みだとTrend Microは解説する。
迷惑メールの添付ファイルを開くなど電子メールを通じた感染は12%、リムーバブル/物理ドライブ経由の感染は10%だった。
一方、ソフトウェアの脆弱性を突いたマルウェア感染は5%にとどまり、P2Pの共有、IMアプリケーション経由の感染はそれぞれ1%のみとなっている。
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約450万のWebページを詳しく調べたところ、ユーザーが閲覧しただけでマルウェアに感染させるサイトは約45万ページに上った。
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