英BBCがコンピュータ犯罪に関する番組を制作する過程でボットネットを取得し、他人のコンピュータを無許可で操作したと、セキュリティ企業の英Sophosなどが伝えた。
Sophosの研究者グラハム・クルーリー氏のブログによると、BBCはIT情報番組「BBC Click」でサイバー犯罪問題を取り上げ、犯罪組織が乗っ取ったコンピュータでボットネットを構成し、スパム送信に利用している実態を伝えた。
この中でBBCはセキュリティ企業と協力して、約2万2000台のコンピュータで構成される実在のボットネットを制御し、スパムメール500通を送信する実験を行った。さらに、このボットネットに加担させられているコンピュータへ警告を発する目的で、デスクトップの壁紙をBBC Clickからのメッセージに入れ替えたという。
英国では無断で他人のコンピュータを使ったりデータを改ざんすることを禁じた法律があるとSophosは指摘。ユーザー啓発のためとはいっても、ボットネットを制御して他人のコンピュータを無断で操作することは許されないのではないかと疑問を投げ掛けている。
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