ニュース
犯罪マルウェアは1日に6000種を検出、ビジネスは不況でも衰えず:前年をしのぐペースで急増
詐欺や情報窃盗に使われるマルウェアは月間20万種類、1日に6000種類が検出されている。
米セキュリティ企業のMcAfeeは、2009年上半期のマルウェアの動向についてまとめたホワイトペーパーを発表し、半年間で見つかったマルウェアの数が2008年の1年間に検出された数に迫るレベルになったと報告した。
McAfeeによると、マルウェアの検出数は2008年にそれまでの年と比べて突出した伸びを示したが、2009年はそれをさらに上回る勢いで増え、上半期だけで比べると2008年の3倍に増加した。平均すると月間20万種類、1日に6000種類のマルウェアが検出されている計算になる。
マルウェアはユーザーをだましたり、個人情報を盗んだりする目的で使われており、犯罪者が金儲けをするためのビジネスとして成立するようになった今、不況の中でも勢力が衰える気配はない。マルウェアのコードや作成ツールも簡単に手に入るようになっているという。
こうした状況は当面改善されそうにないとMcAfeeは述べ、ユーザーの啓発とソフトウェアやウイルス定義ファイルを常に最新の状態に保つことが役に立つと解説している。
関連記事
- 研究者が指摘するサイバー攻撃の今後とは?
近年のサイバー攻撃は金銭狙いになったと言われる。サイバー攻撃の現状から今後どのようになるかを、F-Secure主席研究員のヒッポネン氏とJPCERT/CC理事の真鍋氏が予測している。 - Facebookの非公開データに不正アクセス発生
なりすましに利用される恐れがあり、「SNSが自分の情報を守ってくれると思ってはいけない」とSophosは指摘する。 - オンライン犯罪で形成されるエコシステム
フィッシング詐欺などのオンライン犯罪では、攻撃者の組織化や分業化が進んでいるという。RSAがオンライン犯罪社会に形成されたエコシステムの仕組みを解説した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.