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エストニアにサイバー犯罪の中枢企業が存在? Trend Microが報告
一見したところごく普通のISPに見えるこの企業は、サイバー犯罪の中枢的な役割を果たしているとTrend Microはいう。
セキュリティソフトメーカーのTrend Microは8月26日、エストニアに大規模なサイバー犯罪の拠点となっている企業が存在するとして、調査報告の概要をブログで公表した。
それによると、この企業はエストニア第2の都市タルトゥに本社があり、一見したところ、ホスティングなどのサービスを手掛けるごく普通の企業に見える。しかし同社は2005年以来、サイバー犯罪の中枢的な役割を果たしているとTrend Microでは見ている。
従業員は本社でトロイの木馬感染サイトの運営や、マルウェアに感染させたコンピュータを制御するコマンド&コントロールサーバの運営に当たっているとされる。
欧州や米国各地には関連企業が多数あり、契約を打ち切られたり摘発されるなどして姿を消しても、すぐに別の企業を使って業務を再開するという。Trend Microの調べでは、現時点でこのエストニア企業の関連会社は約20社あり、偽ウイルス対策ソフトの決済処理といった業務もこうした企業を通じて展開されているという。
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