ネット検索でウイルスや不正ソフトの情報を探そうとすると、結果ページに悪質サイトが多数出てくる問題が相次いで指摘されている。
セキュリティ企業の英Sophosは、米Facebook向けのサードパーティーアプリケーション「FanCheck」についてのうわさがネットで広まり、詳しい情報を求めて検索したユーザーが、悪質なコードを仕掛けたサイトに誘導されていると伝えた。
Fan Checkが悪質なアプリケーションだという証拠はないが、Twitterやブログなどを通じて、これがウイルスだといううわさが流されているという。しかし検索サイトで情報を探そうとすると、偽ウイルス対策ソフトの配布ページにリダイレクトされ、個人情報などが盗まれたり、コンピュータを乗っ取られたりする恐れがあるとしている。
一方米McAfeeによれば、Googleで「virus」「trojan」「rogue」「bulletin」といった単語を含んだ検索をかけると、ユーザーをマルウェア感染サイトに誘導する不正リンクが検索結果の上位に表示される割合が高くなるという。
この現象は、検索急上昇ワード紹介の「Google Trends」に便乗して悪質なサイトを上位に表示させる「SEOポイズニング」攻撃について調べている過程で判明したという。
ユーザーがだまされて不正リンクをクリックすると、「あなたのPCはウイルスとマルウェア攻撃の危険があります」という警告メッセージが表示され、偽ウイルス対策ソフトを購入するよう仕向けられるとして、McAfeeは注意を呼び掛けている。
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