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ブラザー、網膜ディスプレイのモバイル化に成功 電池駆動で持ち運び可能に
ブラザーの「網膜ディスプレイ」がモバイル化に成功。RGB3色の半導体レーザー化で光源モジュールを小型化でき、電池駆動も可能になった。
ブラザー工業は10月20日、網膜に光を当てて映像を映す「網膜走査ディスプレイ」(RID)のモバイル化に成功したと発表した。電源ボックス部分を大幅に小型化した上、電池駆動に対応させた。2010年度の事業化を目指し、開発を続ける。
RIDは、目に入れても安全な明るさの光を網膜に当て、その光を高速に動かすことによる残像効果を利用し、網膜に映像を投影する技術。映像は視覚として認識され、あたかも目の前に映像があるかのよう感じるという。
同社が開発しているRIDは、眼鏡型の接眼モジュール、光源モジュール、光走査モジュールの3つで構成。今回、光源モジュールを大幅に小型化し、光源モジュールを含む電源ボックスの小型化・モバイル化を実現した。
光源モジュールには、フルカラー映像を表示するためにRGB各色のレーザー光源を搭載している。これまで緑色の半導体レーザーが実用化されていなかったため、固体レーザーを採用したことで小型化が難しかった。今回、緑色半導体レーザーを世界で初めて採用することで、電源ボックスを約95×170×30ミリ・重さ約350グラムと、体積で20分の1・重さで13分の1まで小型・軽量化した。
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