キングジムは2月17日、デジタルメモ帳「ポメラ」(pomera)新機種「DM5」を3月9日に2万790円で発売すると発表した。初代機より約3割価格を抑え、柔らかいイメージの色やデザインを採用。女性や20代前後の若年層をターゲットに顧客層を広げる狙いだ。
ポメラは、モノクロディスプレイとATOKを搭載した文庫本サイズのデジタルメモ帳。初代機「DM10」(2万7300円)を2008年10月に、メモリ容量などを拡張した上位機「DM20」(3万4650円)を09年12月に発売し、累計売り上げ数10万台を突破している。
新モデルは、電源オンから2秒で起動する高速性や、キーピッチ約17ミリのフルキーボードといった仕様は従来機から引き継ぎながら、ディスプレイをVGA(640×480ピクセル)表示のTFT液晶からQVGA(320×240)表示のSTN液晶に変更。キーボードをスライドさせて折りたたむ独特の機構も廃すなどして低価格化した。
「親しみやすいデザインを採用した」(同社の佐久間学さん)としており、柔らかみのある形状と本体色が特徴。「ピンクゴールド」「スパークリングシルバー」「クールブラック」の3色をそろえた。折りたたみ時のサイズは104(幅)×145(長さ)×31(高さ)ミリで、重さは285グラム。16GバイトまでのmicroSDカードに対応する。
「DM20」に搭載していたカレンダーの日付けごとにメモを管理できる「日付けメモ」や、ショートカットキーの一覧表示機能も備えた。初年度の販売目標数は12万台。
ポメラの中心ユーザー層は30〜50代の男性。「DM20発売以来、ポメラの売れ行きは更に好調だが、DM10ユーザーがDM20に移行するケースが多く、顧客層の広がりという面でみるとまだまだ」(同社の横田英人営業本部長)と考え、女性や20代前後の若年層をターゲットにすえたという。「従来モデルとの食い合いは起こるだろうが、市場が順調に拡大しているので共存できる」(横田営業本部長)とみている。
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