「ブラック★ロックシューター」アニメ化 無料配布で広く公開
初音ミク楽曲「ブラック★ロックシューター」がアニメ化される。本編は雑誌付録DVDなどで無料公開する手法を採用。
ニコニコ動画発の「ブラック★ロックシューター」が6月にアニメ化される。テレビ放送は予定せず、雑誌付録のDVDやネット配信などを活用し、本編は無料公開が基本というユニークな手法を採用する。
アニメ本編は約50分程度。DVDの配布や上映会、ネット配信など、無料公開が基本という点が特徴だ。より多くの人に作品に触れてもらう機会を作る「拡大キャンペーン」を6月25日から8月31日に実施し、第1弾として月刊誌「ホビージャパン」6月25日発売号の付録としてDVDを配布する。コレクター向けのDVD/Blu-ray Disc販売も計画している。
ブラック★ロックシューターは、SNS「pixiv」にイラストレーターのhukeさんが投稿した同名の絵からインスピレーションを受け、初音ミク曲「メルト」などで知られるクリエイターユニット「supercell」が初音ミク曲を制作。曲に合わせてhukeさんがイラストを描きおろして動画も作り、ニコニコ動画に投稿したことで人気に。3月現在で290万回以上再生されている。
アニメ版を手がけるのは、「涼宮ハルヒの憂鬱」などで知られる山本寛さんが設立した制作会社Ordet。山本さんが「曲にはまっていた」という同社のアニメーター・吉岡忍さんが監督を務める。監修は山本さんが担当。プロデューサーは、ねんどろいどなどを販売するフィギュアメーカー、グッドスマイルカンパニーの安藝貴範さんだ。
登場キャラクターは、黒髪ツインテールと手に持った大きな銃が印象的な女性キャラ「ブラック★ロックシューター」、悪魔のような角を生やした女性キャラ「デッドマスター」に加え、明るく元気な女子学生「黒衣マト」、おとなしくマトの姉のような存在の女子学生「小鳥遊ヨミ」が発表されている。
詳細なストーリーは明かされていないが、格闘シーンなどもあるようだ。ニコ動に投稿された動画にストーリーは付いていなかったが、世界観などのイメージをhukeさんに聞き、「Ordetなりに解釈、ストーリーを仕上げた」(Ordetの吉岡忍監督)という。
音楽はryoさんが担当。「hukeさんのイラストとryoさんの音楽のせめぎ合いがニコニコ動画に投稿された動画の魅力だと思っている。アニメではOrdetとryoさんのせめぎ合い、戦いが起こるとわくわくしている」(山本寛さん)
グッドスマイルカンパニーは3月25日、ブラック★ロックシューターのフィギュアを3種類発売。DVD/Blu-ray Discの販売だけでなくフィギュア販売にも力を入れる。
今回の作品はブラック★ロックシューターにとっての第1歩だという。作品に触れてもらう機会を無料で設けて間口を広げ、「最初をみなさんと共有して、続きの展開にはずみを付けていきたい」(グッドスマイルカンパニーの安藝貴範さん)としている。
関連記事
- 「メルト」作者の初音ミク曲、ラノベの“おまけ”に
「初音ミク」の人気曲「メルト」の作者・ryoさんの書き下ろしミク曲が、ライトノベルの“おまけ”になる。「おと×まほ 5」のアニメイト限定特典だ。 - 鏡音リンの舞台劇「ココロ」、東京で再演
VOCALOID「鏡音リン」が歌う楽曲が原作になった舞台「ココロ」が東京で再演される。 - 鏡音リンの人気曲「ココロ」が舞台に
「鏡音リン」が歌う「ココロ」が舞台になる。アンドロイドのリンと、それを作った科学者の物語だ。 - 「ゆとり世代」とのギャップを描くアニメ「ゆとりちゃん」 BIGLOBEが配信
ゆとり世代とのギャップを描くオリジナルアニメ「ゆとりちゃん」のネット配信をNECビッグローブがスタート。動画の配信にはメールを活用する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.