ソニー、Sony Ericssonを完全子会社に ソニー製品・サービスとの融合加速
ソニーがEricssonとの合弁会社Sony Ericsson Mobile Communicationsの株式を買い取り、完全子会社化すると発表した。
ソニーは10月27日、スウェーデンのEricssonとの合弁会社Sony Ericsson Mobile Communicationsの株式を買い取り、完全子会社化すると発表した。ソニーは「タブレット、テレビ、PCなど、ソニーの幅広いネットワーク対応コンシューマー製品群の中にスマートフォンをより迅速に組み込んでいくことが可能になる」としている。
Sony Ericssonの株式取得に加え、ソニーの全製品・サービスをカバーする広範な知的財産権のクロスライセンス契約を結び、さらに5つの重要な特許群をEricssonから取得する。ソニーはEricssonに対し10億5000万ユーロの現金を支払う。
Ericssonは通信インフラ事業と携帯端末事業の両方を保有することによる相乗効果は低下していると判断し、合弁を解消。今後も両社でワイヤレス分野で協力していくとしている。
ソニーのハワード・ストリンガーCEOは「われわれが目指す“フォー・スクリーン戦略”の体制が整った」として、スマートフォン、タブレット、ノートPC、テレビなどをシームレスに連携させ、同社のネットワークサービスを通じて「新しいオンラインエンタテインメントの世界を買いたくしていく」とコメント。完全子会社化で、商品とネットワークサービスの開発、マーケティング活動など、商品群を横断した事業の効率も向上できるとしている。
Sony Ericssonは2001年10月に設立。現在はAndroidベースのスマートフォン「Xperia」を中心に販売している。
関連記事
- Sony Ericsson、スマートフォンに完全シフト 2012年中に
合弁解消が取りざたされているSony Ericssonは、製品ラインアップをスマートフォンのみに絞る計画だ。 - ソニー、Ericssonとの合弁解消を検討か スマホと他デバイスの連携強化へ
ソニーはEricssonとの携帯電話合弁を解消する方向で交渉しているもようだ。スマートフォン事業を本体に取り込み、タブレットや携帯ゲーム機などとの連携を強化するという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.