Microsoft、AOLの特許買収とライセンス契約で約10億ドル支払い
特許戦争激化の中、競売でGoogle、Facebook、Amazon.comらに競り勝ったMicrosoftが、AOLから800件の特許を買収し、300件の特許について非独占的ライセンス契約を結んだ。
米Microsoftと米AOLは4月9日(現地時間)、MicrosoftがAOLが保有する800件以上の特許および出願中の特許を買収し、300件以上の特許および出願中の特許について非独占的ライセンス契約を結ぶことで合意に達したと発表した。この取引で、MicrosoftはAOLに総額10億5600万ドルを支払う。取引は2012年中に完了の見込み。
Microsoftが買収・ライセンスする特許の内訳は公表されていない。AOLは無料電子メールやインスタントメッセンジャーの草分けであり、「AOL Instant Messenger(AIM)」は今も多数のユーザーを持つ。また、1998年にWebブラウザのNetscapeを買収している。
米Reutersによると、特許売却の入札には米Google、米Facebook、米Amazon.com、米eBayも参加したという。
AOLは発表文で、非独占的ライセンス契約を結んだ特許は、広告、検索、コンテンツ管理、ソーシャルネットワーキング、地図、マルチメディアストリーミング、セキュリティなどを含む戦略的技術に関連するものであるとしている。
この契約にはAOLの傘下企業の売却も含まれる。AOLは具体的な企業名を公表していないが、米メディアブログAllThingsDによると、売却するのはNetscapeという。
現在、IT関連の主要企業の間で特許に関する争いが激化している。昨年7月にはカナダのNortel Networksの特許ポートフォリオをMicrosoftや米Appleなどの企業連合がGoogleと競って45億ドルで落札した。Googleはその翌月、米Motorola Mobilityを買収。この買収の目的の1つはMotorolaのモバイル関連特許とみられている。今年に入っては、米Yahoo!に提訴されたFacebookが米IBMから750件の特許を買収している。
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