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東京国立博物館をとらえたGoogleの秘密兵器──「アートプロジェクト」撮影現場の奔走(3/3 ページ)

世界のミュージアムの作品をネット上で鑑賞できる「Googleアートプロジェクト」。東京国立博物館もストリートビュー技術によって展示室を鑑賞できるようになったが、実現には関係者の苦労があった。その撮影現場を紹介。

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4月9日に開かれた会見には、今回初参加する6つの日本の博物館、美術館の関係者が勢揃いした

 4月9日、東京国立博物館で行われたアートプロジェクトの発表会見で、銭谷眞美館長は、「わたしたちのサイトでも、広く作品を高精細の画像で公開してきました。ただ、アクセスはほとんど国内からで、海外からのアクセスはまだ少ないのが現状。世界で多くの美術館と同じプラットフォームに立てるプロジェクトに参加し、日本の文化を広く知っていただける、これは大きなチャンスです」とその狙いを話した。

 また、Googleの徳生健太郎製品開発本部長は、「Googleでは人類全ての文化的財産を、世界中の多くの人に見てもらおうという目的を持っています。オンラインのアクセスだけなく、オフラインで実際に博物館、美術館へ足を運んでいただける機会が増えるよう期待しています」と語った。

 日本の名だたる博物館、美術館の協力を得て、いよいよ本格上陸したアートプロジェクト。このプロジェクトは、インド出身で、なかなかアートに触れる機会がなかったという米Googleのアミッド・スードさんがスタートさせた。スードさんは旅行するようになってから初めて憧れていた美術館を訪れることができるようになり、実際にアートに触れることでさまざまな発見があったという。アートを広く、国境や時間、言語に関係なくアクセスできるものにしたいという思いで、プロジェクトを立ち上げた。

 東京に先立ち、パリで開かれた記者会見に参加したスードさんは、「『モナリザ』を鑑賞できますか、とよく聞かれます」と話し、仏ルーブル美術館とも協議中であることを明かしている。トロリーとの隠れんぼ、次はルーブルでも見られるかもしれない。

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