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産休明けに身に付けた仕事術 ラクーン・大久保柳華さん企業広報の「隠れ家でちょっと一息」(1/3 ページ)

時間をムダにしない――。オン/オフを意識せずに生活していると話す大久保さんは、仕事や子育て、自らの課外活動に最大限の時間を注いでいる。

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 「サイヤ人って野菜なんですね!」と周囲をポカンとさせる発言をするかと思えば、我が子の成長ぶりを愛情込めていきいきと語る。一貫しているのは、決して軽はずみではなく、じっくりと考え、言葉を選んで話をするという点だ。それが、ファッションおよび雑貨業界向けのBtoB(企業間取引)サイトなどを運営するラクーンで広報を担当する大久保柳華さんに対する印象である。

 大久保さんは学生時代にデザイン関連の勉強をしていたことがきっかけで、企画制作やPR代行を手掛ける企業に新卒で入社。そこでPRの業務経験を積んだ後、2009年1月からラクーンの広報として働いている。2010年9月末に産休に入り、翌月に男の子を出産。そこから何と約半年で職場復帰し、再び広報の仕事を精力的にこなしているのだ。

 仕事と家庭を両立するワーキングマザーとして、他社の女性広報からも多くの支持を集めている大久保さん。今回はそうした彼女の日常の奮闘をお伝えする。

他人に頼ってもいいのだ

――出産前と出産後でワークスタイルはどのように変わりましたか。

ラクーン 社長室 広報チーム 大久保柳華さん
ラクーン 社長室 広報チーム 大久保柳華さん

 以前は基本的に一人で広報業務にあたっていました。ですから、誰にも頼らず、すべて自分でやらなくてはならない、という思いで仕事に取り組んでいました。

 産休から復帰して広報が2人体制となり、リーダーがPRの観点から企業のブランディングやイメージ作りを、私がメディアリレーション、プレスリリース作成や、配信サービスを使った事業のPRなど、広報業務全般を行っています。私が急遽お休みをいただくことになったときにも対応できるよう、日ごろから業務の共有は行っています。このように、体制が変わったこともありますが、以前と比べた最も大きな違いは、他人に仕事を振ったり、頼ったりするようになったことです。

 現在は10時から16時の時短勤務で働いているため、いかに効率良く時間を使うかが重要であり、自分一人でできることは限られています。こうした環境に身を置くことによって、自分でやる部分と人に頼る部分とのバランスがうまく取れるようになりました。幸いなことに、周囲の協力を得やすくなったことも大きいでしょう。

 仕事に対する意識も変わりました。これまでは、目の前にやって来たあらゆる仕事に反応し、それをこなしていたのですが、今は物事を深く考えるようになったといいますか、1つ1つの作業に対して丁寧に向き合うようになりました。やはりこれも、制約のある時間の中で働くようになったからでしょうね。

 あと最近、同僚などからよく言われるのは、出産前よりも性格が柔らかくなったようです。

――育児をしながら仕事をする上で、「もっとこうなればいいな」などと感じていることはありますか。

 ラクーンは育児休暇や出産休暇に関して制度が充実しているので、小さい子どもがいる社員に対する理解はあります。ただ、そうした中で、育児をしている社員だけが特別扱いされるのではなく、社員全員が働き方や時間の使い方に融通がきくようになって、皆がバランス良く仕事できるようになればいいなと思います。

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