Facebook決算、売上高32%増で株価が10%上昇
Facebookの7〜9月期の決算は、売上高は32%増の12億6200万ドル、純損失は前期より縮小し、5900万ドルだった。モバイル広告の売上高が広告収入の14%を占めた。(UPDATE:電話会見の概要を追加)
米Facebookは10月23日(現地時間)、第3四半期(7〜9月)の決算を発表した。売上高は前年同期比32%増の12億6200万ドル、純損失は5900万ドル(1株当たり2セント)だった。前年同期の純利益は1億5000万ドル(1株当たり10セント)だった。非GAAPベースの純利益は14%増の3億1100万ドル(1株当たり12セント)だった。
売上高、非GAAPベースの純利益ともに、アナリスト予測(売上高が12億2000万ドル、純利益が1株当たり11セント)を上回った。この発表を受け、同社の株価は時間外取引で一時約10%上昇した。
非GAAPベースの粗利率は42%で、前年同期より9ポイント下がった。
広告による売上高は前年同期比36%増の10億8600万ドルで、総売上高の86%を占める。モバイル広告が堅調で、広告収入の14%を占めた。決済システムからの収入などのその他の売上高は13%増の1億7600万ドルだった。
アクティブユーザー数(MAU)は26%増の10億100万人。同社は10月4日に、アクティブユーザー数が10億を突破したと発表した。モバイルからのアクティブユーザー数は61%増の6億400万人だった。
マーク・ザッカーバーグCEOは発表文で「10億人の人々が毎月Facebookを利用していることを誇らしく思うと同時に、6億人以上がモバイルからアクセスしていることが非常にうれしい」とし、「われわれは引き続きモバイル関連の新製品を打ち出し、より強く、価値のある企業になるために製品の収益化を進める」と語った。
業績発表後の電話会見には、前回同様にザッカーバーグCEO、シェリル・サンドバーグCOO(最高執行責任者)、デビッド・エバースマンCFO(最高財務責任者)が参加した。ザッカーバーグ氏は、Facebookのモバイルでの強みは誤解(過小評価)されていると語り、その理由として、モバイルはより多くの人々にリーチできること、モバイルからのユーザーはPCからより頻繁にFacebookにアクセスすること(Facebookは最近、iOSアプリを高速化した)、モバイルの方がPCよりも製品に広告を統合しやすいことという3つを挙げた。同氏によると、PCでは広告は脇にあるが、モバイルでは製品に統合できるという(PCではニュースフィードの右隣に表示される広告が中心だが、モバイル向けにニュースフィード内のソーシャル広告が増加していることを指しているとみられる)。そのために、モバイル広告はPC向けとは別に一から考え直す必要があると語った。
サンドバーグ氏は、米国とカナダでのモバイル広告単価が20%増加したこと、売上高の米Zyngaへの依存度が12%減ったことなどを語った。モバイルについては、モバイルでのニュースフィード広告がPCの右カラム広告よりはるかに効果があり、広告主らはニュースフィード広告を高く評価していると語った。
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